『十七歳』
絵や写真は怖い。
ヒトの想いを過去に縛り付ける力がある。
~ストーリー~
高校の美術教師が、夏休み期間中に
とある男子生徒に絵のモデルを依頼する。
出展作品のひとつだった。
男子生徒はその先生に恋心を抱いていた。
先生はその絵が完成したら、彼に見せることを約束した。
彼は、先生が描く自分の絵を楽しみにしていた。
男子生徒はとある出来事から
嫉妬をして勢いよく先生に恋心を打ち明ける。
若さゆえの行動。
夏休みが終わり、2学期が始まると
先生は学校から姿を消していた。
男子生徒はその絵の完成を見ることなく、
先生と別れることになった。
先生は男子生徒に絵を見せなかった。
所詮は十七歳の青年。
私は運命の人ではない。
絵を見せなかった理由。
この絵を見たら、彼は絵の中の時代に縋ってしまう。
今ある、ささやかな幸せにも気付かない人間になっていく。。
『十七歳』
ドラマ甲子園 大賞受賞作品より